前シリーズの最終巻と次シリーズの第1巻を同時発売する手法がすっかり定着した感のある「Blue Giant」だが、連載を読んでいない僕のようなファンが前シリーズの結末を長い間待たされることになるのは、結構なストレスだ。 さて、「Explorer」はシアトルで北…
コメディだと思って見始めたものの、2話目からはベルリンの壁崩壊やアフガニスタンなど歴史的事実を追いながら、相手に伝わらない家族愛をそれぞれの立場から描く骨太な展開に。そして、最後の最後で、やはりコメディだったのだということが明示されて終わる…
大分にとっては、完全に力負けした試合だった。昨季も清水には乾のスーパーゴールで格の違いを見せつけられたが、今回はチームとしてのレベルがまったく違っていた。序盤こそ五分の攻防にも見えたが、徐々に差が目立ち始める。 前半は守ってスコアレスで終え…
エマニュエル・トッドやマルクス・ガブリエル、フランシス・フクヤマらの知見がアンソロジーのように詰め込まれた一冊は、「戦争、AI、ヒューマニティの未来」という副題が添えられている。ウクライナやパレスチナでは戦いが起こり、生成AIが人間の領域に進…
ジェレミー・レナー主演の「メイヤー・オブ・キングスタウン」は、ギャングや囚人、刑務官、警察などの調整役として存在する「市長」の物語。前シーズンでもレナーが伸び伸び演技している感じは窺えたが、シーズン2でその傾向はさらに増していた。言い換える…
60歳を越えた女性がキューバからフロリダのキーウェストまで泳ぎ切るプロジェクトを、記録映像を交えながらドキュメンタリーのように追う物語。見るまでは、一度のチャレンジを追うだけと思っていたのだが、実際は失敗を重ねる経緯から描かれている。高齢故…
アカデミー賞は本来、内輪の表彰式だ。だから品のないジョークを連発しようが、個人名を並べて感謝を伝えたとしても、外部から文句を言われる筋合いなどない。しかし、今年の授賞式はかなり「見せる」ことを意識しており、自分たち以外の目に対する配慮を施…
2005年の映画から設定を大幅に変えつつも、ポイントでは類似性を残しながらドラマ化した作品は、スミス夫妻の二人芝居が占める時間が非常に長い。ふたりの会話が延々続くのだが、それが非常にリアルでウィットにも富んでいて、演技も吹き替えもハマっている…
藤枝のハイプレスに押し込まれ、余裕を持ったビルドアップができない大分。昨季であればポゼッションにこだわるあまり、ボールを下げてつなごうとしてロストという展開が多かった。しかし、今季は片野坂監督が遅攻を捨てる方向性を明らかにしていることもあ…
演劇臭い仕立てにしたことでわざとらしさが増してしまい、物語に入り込めなかった「マーダー・イン・ザ・ビルディング」のシーズン2。その点を反省したのかシーズン3では、そもそも演劇の舞台に絡めて殺人が起きるという設定にして、その開き直りが功を奏し…
細かい部分ではそれなりに考証を行っているようにも見えるが、そんなことは気にしないで気軽に笑って楽しむ作品であることは間違いない。サンドラ・ブロックが一流のコメディエンヌであることは、以前から理解していた通り。ただ、年齢を考えると作品公開時…
原子力潜水艦という閉鎖空間で、閉鎖的な海軍組織を相手に犯罪捜査を進める警部エイミー・シルヴァ。そもそも、困難な捜査であることは明白な上に、海軍が男性社会であることも当然に認識されているだろうに、女性のエイミーを単独で送り込む設定に無理があ…
「旅せよ平日! JR東日本たびキュン早割パス」は、1万円で新幹線や特急を含めて1日乗り放題で、座席指定も2回までできるフリーパス。会社を休んで、妻と盛岡まで弾丸日帰りツアーを敢行する予定にしていました。 ところが、準備万端で出掛けようとしたときに…
実話に基づいて、ウェールズで発生した連続殺人事件を30年後に再捜査し、遺体を掘り起こしてDNA鑑定を行って殺人犯を追う物語。犯罪捜査の要素も十分に盛り込まれてはいるものの、本作が描いているのは関係者の心理というか、感情の動きそのものだ。娘を殺さ…
コメディタッチの犯罪物で、ヴェネツィアを起点にスイスやロンドン、ブリュッセルなどヨーロッパ各地を舞台にしているところで興味を引かれた。この手の作品にはありがちなように、かなり無理のある設定ではあるのだが、細かい部分ではロジックが破綻しない…
全3話という限られた時間の中で、ヘレナ・ボナム・カーターの演技力と魅力を余すところなく伝える作品。「ソープオペラ」の位置づけは、日本でいえばメロドラマだが、どちらかというとNHKの連続ドラマ小説のように、多くの視聴者が楽しみにして話題にするよ…
先発の1トップが伊佐で、サブには宇津元。決定力も相手に対する威圧感も弱い陣容であり、前節で存在感を示していた渡邉の不在が大きく影を落とした。そして同時に、サムエルの負傷で長沢と急遽再契約を結んだ意味もよくわかった。前節も今節も、長沢がいなか…
バイセクシャルであり、ユダヤ系であり、感情の起伏の激しさもあるという生き難いパーソナリティを持ちながら、レナード・バーンスタインが奔放に生活していた様子を描く作品。物語は、彼と妻であるフェリシアの関係に沿って描かれるが、奔放な夫を何とか受…
シーズン1では主人公リーチャーの粗暴さだけが悪目立ちしている印象があり、あまり感情移入ができなかったのだが、シーズン2はハートフルな要素を織り交ぜたことで、いい感じに軌道修正ができていた。 リーチャーやニーグリーのアクションシーンは相変わらず…
8年前に西が丘で観戦したベレーザと浦和のなでしこリーグ開幕戦で、印象に残った2人のサイドバックがベレーザの清水と浦和の北川だった。その2人が両サイドを担うなでしこジャパンが北朝鮮を迎え撃ち、北川を起点に先制して清水のクロスから追加点を挙げる。…
Screen Actors Guild Awardsの授賞式は、LAからNetflixで生中継された。結果的には、ドラマ部門は相変わらず「キング・オブ・オディア(Succession)」が強く、リミテッド部門では「BEEF/ビーフ」、映画では「オッペンハイマー」の関係者が壇上に呼び込まれ…
序盤の攻防を見る限り、やはり中国の壁は厚いのかと感じざるを得ない内容だった。フィジカルを活かしてガツガツ来るのは想定していたはずだが、1Qの立ち上がりはFGが入らない日本に対して中国がポイントを積み上げる。8点差がついたものの、井上の3Pが連続し…
大分トリニータの新シーズンが始まり、片野坂体制に戻っての最初のゲームは仙台を迎えたホームゲーム。下平監督時代に感じていたストレスの多くが解消され、ビハインドの展開でも気分よくDAZN観戦を続けることができたのはありがたい。 象徴的だったのは、渡…
女子サッカーのパリオリンピック最終予選は、直前まで会場が決まらないという異常事態の中、試合開始時刻で気温31度のジッダで開催された。ヨーロッパのクラブでプレーする選手の移動疲れもあったとは思われるが、この高温の下では攻守の切り替えが遅れてし…
ドラマ版のファーゴをシーズン5まで見終わったので、かなり昔に一度見たことがある映画版も見直してみることに。あらためて感じることは、映画版の98分ではあっさりとした概略しか描けずに、コメディ要素の印象が強まってしまうということだった。もちろん、…
グアム相手ということで快勝を期待したのだが、前半のオフェンスはグダグダで不安を感じさせるしかない内容だった。特に2Qには一時逆転される時間帯があったが、攻守ともに噛み合っていなかった。ボールを回してフリーの選手を作っても、アウトサイドで待っ…
テーマが興味深く、舞台がヨーロッパということで見始めたドイツ製作によるドラマ「BAACKOUT―ヨーロッパ大停電―」。着想と展開の面白さは認めつつも、アイデア倒れというか作り込みの甘さで非現実的な部分が露呈してしまったことで、せっかくの着想が活きな…
<ネタバレあり> 「ワンダヴィジョン」と「ミズ・マーベル」の流れが「キャプテン・マーベル」に合流し、さらには「シークレット・インベージョン」や「ソー:ラブ&サンダー」の要素も集約される。エンディングには「ホークアイ」もつながり、台詞では「ア…
オールスターのお約束でディフェンスは緩く、1Qから50点を越える取り合いに。かつてはダンクやアリウープのようなプレーを見せつけることが多かった印象もあるが、今回は3Pをいかに遠くから決めるかの争いになっていた節もある。美しい軌道の3Pが決まるのは…
近未来のディストピアを描いた英国を舞台とするドラマ。人種差別やハラスメント、利益誘導などドナルド・トランプを思わせる英国首相ヴィヴィアン・ルックを、「ハリーポッター」シリーズでトレローニー先生を演じたエマ・トンプソンが印象的な大げさな手振…