【ドラマ】黒い森 殺人事件

フランス国境に近いドイツの「黒い森」で起きた連続殺人事件を追う物語は、フランスとベルギーの共同製作。フランス側はストラスブール、ドイツ側はカールスルーエを中心に展開する。吹替版で見たので、実際にどの言語が話されていたか不明ではあるが、両国の警察が牽制し合いながらの駆け引きからは、いかにもヨーロッパという印象を受ける。

英国とフランス、デンマークスウェーデンといった関係は定番だが、ドイツとフランスと言えばナチスドイツのフランス侵攻や「最後の授業」のアルザス・ロレーヌ地方のことが頭に浮かぶ。それらの背景を踏まえて、自分なりに肉付けしながら見ることができた。ただ、地元の人にとってはもっと深いところまで理解できるはずなので、製作側の意図が日本人の自分にどこまで伝わったかは何とも言えないところだろう。

「バティスト アムステルダムに潜む闇」のチェッキー・カリョがドイツの刑事を演じているが、クセの強さがハマっている。彼はトルコ出身なので、トルコ移民の増加に悩むドイツの刑事という設定にも意味がありそうだ。

不思議なのは、タイトルの「黒い森」と「殺人事件」の間にスペースが空いていること。原題は"Les Disparus de la Forêt-Noire"なので、特に分ける必要はないように思えるのだが…