インサイドで勝負してチャンスを作り、結果も2-0での勝利という内容のゲームで大分トリニータが今季3勝目を挙げた。藤原がヘッドの打点を見誤った場面からのリカバリーを有働が絶妙なフィードを送り、渡邊新太が彼らしいシュートを決める。DAZNが今節の見どころとしていた「正田スタジアムで強い渡邊」が、現実のものとなった。
特に前半は群馬の中盤のプレスが甘かったので、弓場と小酒井のところで余裕を持ってボールを持ち、選択肢を探ることができた。そのせいもあるが、小酒井は落ち着いたプレーを見せ、保田とは違った個性を発揮できていたのではないだろうか。ミッドウィークに試合のある連戦の中では、このような選手が出てきてくれることが一番ありがたい。宇津元もオウンゴールを誘発するCKを蹴ったが、あのコースは相手守備陣にとっては嫌なところ。これで自信を持ってプレーできればよい。
終盤にはデルランをセンターバックに入れて守備を強化した。危ない場面がないわけではなかったが、濵田とDF陣も積極的にコミュニケーションを取っている様子が窺え、失点もしなかったということで、徐々に熟成が進んでいるような気がする。デルランが競った相手に落とされる場面もあったが、前に出る守備はデルランの強みでもあるので、他の選手がカバーする体制を作るしかないだろう。
渡邉新太の今季一番のビューティフルゴールが、ここからの追撃の狼煙になることを願っている。狙いは見えたし、今の布陣でここまでできれば、まだまだ可能性はある。
