アート/絵画
東京オペラシティにあるNTTのInter-Communication Centerで開催されている坂本龍一+高谷史郎の「設置音楽2 Is Your Time」は、スノーノイズと電子音がシンクロナイズするインスタレーション。ライブパフォーマンスの途中から入ったので、世界観が味わえずに…
国立近代美術館の熊谷守一展を鑑賞しました。初期の作品は絵具の油脂の影響で作品の劣化が激しいとのことで、当時の時代背景や経済力を垣間見せられます。 熊谷守一の作品は年を重ねるごとにシンプルになってゆきます。初期から中期にかけてはキュビズムを思…
原宿の裏通りにあるグラフィティ「Now Is Forever」は、ニューヨークのグラフィックアーティストであるスティーブン・パワーズによる作品で「Marc by Marc Jacobs」の協力による作品だそうです。昼間は写真を撮る女子たちでにぎわっているのですが、通勤途中…
西新宿にある東郷青児記念・損保ジャパン日本興亜美術館のデンマーク・デザイン展で感じたのは、シンプルで華美ではないけれど、しっかりと自己主張するデンマークらしさでした。以前、コペンハーゲンから空港経由でスウェーデンのマルメまで行く電車に乗っ…
6月に京都の祇園に開館したフォーエバー現代美術館は、実は秋田からの移転だったそうです。こちらの目玉はエントランス前のカボチャを含む草間彌生作品の常設ですが、企画展も草間をテーマに開催されています。 カボチャの作品群に顕著ですが、草間彌生が表…
表参道ヒルズのスペース・オーで開催された「KIMONO ROBOTO」は京友禅や江戸小紋、西陣織など日本を代表する着物とロボットを融合させたプロジェクトで、「伝統は未来にインスピレーションを与える」というテーマに貫かれています。正直なところ、織物と染物…
出張の際に訪れた名古屋市美術館の「ランス美術館展」は、レオナール・フジタこと藤田嗣治の作品が堪能できる展覧会でした。ランスは晩年のフジタに所縁のあるフランスの都市で、ランスで「平和の聖母礼拝堂」を制作しています。この展覧会では、そのための…
名古屋・伏見の地下街で見つけたこのトリックアートは、台湾の打開連合設計事務所があいちトリエンナーレに出展した「Blue Print」という作品のようです。生で見るより、写真に撮った方がリアルな感じがしますが、なかなか面白いですね。 昔ながらの商店が続…
渋谷で時間が空いたので、Bunkamura ザ・ミュージアムで開催されているオットー・ネーベル展に立ち寄りました。彼の描く抽象は、計算し尽くされたというか、彼なりの合理性と必然性にコントロールされた造形なのだと思います。おそらく彼は、ひとつひとつの…
表参道ヒルズの「スペースオー」で11/26(日)まで開催されている、旭硝子のガラスを用いたインスタレーションの展覧会に行ってきました。ミラノ・デザインウィークに出展された作品のコーナーにある「Amorphous」という作品が、多彩に表情を変えてとても美…
「北斎とジャポニズム」は、特に前半に博物学的な見せ方をしていて、個人的にはあまり好きではありません。そしてそこに提示されている視点には、やや決め付けに思えるようなものもありましたが、浮世絵が通俗的な対象を取り上げていることが印象派などの画…
森アーツセンターギャラリーの「ドラえもん展」は、コンテンポラリーアーティストによるドラえもんのオマージュ作品の展覧会。子ども連れでも楽しみ方はあると思いますが、明らかに大人向けの展覧会です。こんな企画を実現させたことが素晴らしいし、これだ…
先日の京都出張の際に、かつてサントリー美術館に勤務していた社員とアート情報を共有したのですが、その中に出てきた狩野元信展はこの日が最終日でした。もっと混んでいるかと思いきや、最終日にしてはさほど混んでおらず、じっくり楽しめました。 障壁画や…
東京都美術館で開催されている「ゴッホ展 巡りゆく日本の夢」を鑑賞しました。あくまで個人の印象として誤解を恐れずに言えば、ゴッホが表現した「印象」とはいわゆる「インスタ映え」と同義なのではないかと思えるのです。 彼が傾倒したジャポニズムは、デ…
休館中の東京都現代美術館が、清澄白河と藝大で開催しているアートプロジェクト「MOTサテライト 2017秋 むすぶ風景」は、街中の店舗や住居を利用してアートのインスタレーションを展示しているものです。美術館のようなハコで見るより、いろいろな要素が加わ…
国立新美術館の安藤忠雄展「挑戦」の冒頭の展示にあった安藤の「自分の作品は、住み難いかもしれない」という一言が、強烈に頭に残りました。住宅の機能が満たされないプロダクトは、純粋なアートでないなら独りよがりのプロダクトアウトでしかないはず。し…
行列必至の運慶展ですが、自称「仏オタク」さちこさんの情報で10月15日に日曜美術館で取り上げられる前がチャンスと知り、Twitter情報で14時現在待ち時間ゼロだったので急遽トーハクへ向かいました。 運慶が表現したかったのは、動きなのだと思います。木彫…
東京ステーションギャラリーで開幕したシャガール展は、「三次元の世界」というサブタイトルの通り、立体に着目した構成です。シャガールと言えばファンタジーを思わせる絵画を思い起こしますが、版画や彫刻も多く制作しているようです。ただ、ニューヨーク…
東京銀座の松屋で開催されているリサ・ラーソン展では、デザイナーでも北欧アーティストでもなく、陶芸家としたの彼女が表現されています。冒頭にある彼女の「生まれ変わったら日本で陶芸をしたい」というメッセージが頭に残ったこともありますが、土から形…
残念ながら昨日で終了してしまったのですが、トーハクの本館で開催されていた「びょうぶとあそぶ」は、なかなか興味深い展示でした。キヤノンのプロジェクトで屏風絵にプロジェクションマッピングを重ねる試みなのですが、長谷川等伯の松林図と尾形光琳の群…
横浜美術館と赤レンガ倉庫1号館、横浜市開港記念会館の3会場で開催されている、「ヨコトリ」ことヨコハマトリエンナーレ。これまでより、小さくまとまってしまった印象で、インスタレーションは少な目でした。前回は大作が揃っていただけに、それなりに面白…
今回アイルランド旅行を決めたのは、この展覧会の開催を知ったからでした。パリとワシントンDCも巡回しますが、ダブリンを含めた3都市の中で唯一訪れたことがなく、また来場者も比較的少ないのではないかという判断があったのです。全部で36しかないフェルメ…
東京都美術館で開催されている「ボストン美術館の至宝展」を鑑賞しました。明らかに混雑することを想定した展示構成なのに、思ったほど来場者は多くなく、ゆっくり鑑賞することができたのはラッキーですね。ただ、なぜ来場者が少ないのかと考えてみると、こ…
日本橋タカシマヤで明日まで開催されている藤原新也の写真展「沖ノ島 神宿る海の正倉院」では、世界遺産への登録が決まったことで注目を集めている「神域」の島を画像で追うことができます。女神を奉じているのに女人禁制という不思議な設定ですが、その圧倒…
谷中のSCAI THE BATHHOUSEで、タイのコンテンポラリーアーティストであるアピチャッポン・ウィーラセタクンの展覧会を開催しています。ここは、銭湯を改装したギャラリーなのですが、独特の雰囲気があります。よく見ないと、ここがギャラリーであることは理…
三菱一号館美術館で開催されている「レオナルド・ダ・ヴィンチ×ミケランジェロ展」は素描中心なので、ちょっと来訪をためらっていました。そんな中、出張先のホテルでたまたま見たテレビ番組で山田五郎が「ミケランジェロは男性の臀部にこだわっていた」とい…
あまり時間が取れなかったので駆け足ではありましたが、國立故宮博物院を訪れることができました。アートというよりは財宝という印象でしたが、コンテンポラリーなインスタレーションもあって、思ったよりも楽しめました。目玉の「白菜」は思ったより小さか…
台湾への社員旅行2日目は、台中へのオプショナルツアーに参加しました。このツアーのメインは彩虹眷村の訪問ですが、ここは一人の老人が使われていない民家の壁などに描き続けているプロジェクトのようなもので、ナイーブアートと呼んでもよいと思います。原…
上野公園の国立西洋美術館で開催されているアルチンボルド展を訪れました。ジュゼッペ・アルチンボルドはミラノ出身の16世紀の画家で、果物や動物などを組み合わせた不思議な絵画で知られます。 僕がこの展覧会で見出したキーワードは、「キュビズム」「ちぎ…
国立新美術館のジャコメッティ展では、ジャコメッティのあの細長い造形に籠められた思いを探りたいと思っていました。そして、自分なりの答えは見出せたと思います。ジャコメッティはキュビズムのアプローチを立体に持ち込んで分解的なパースペクティブを示…