2024-05-01から1ヶ月間の記事一覧

【映画】バービー

この作品は、もちろんダイバーシティの第一歩としての女性の地位向上がテーマになっているのは確かだが、それ以上に「固定観念にとらわれる呪縛からの解放」こそ重要なポイントだったのではないだろうか。自らがフィルターのかかった判断をしてしまうことに…

【ドラマ】成りあがり者

ジェフ・ダニエルズが主演ということで、興味を持って見た作品。ジェフ・ダニエルズは不遜で高慢な人物を演じたら天下一品だ。本作は銀行から事業資金として多額の融資を受けながら、プライベートジェットやパーティなど個人的な支出で浪費して破産寸前に陥…

【水戸―大分】ギアを上げられない選手層

大分トリニータはまたしても前半は攻勢をかけながら、後半に相手に修正されると立て直せない形になってしまった。ただ、現状の戦力を考えると致し方ないとも言えるので、戦術を批判しても仕方ないだろう。かつてのカタノサッカーは前半をスコアレス狙いでデ…

【アート】大巻伸嗣 Gravity and Grace

日比谷公園で少し前に開催されていた美術展イベント「Playground Becomes Dark Slowly」の目玉は、大巻伸嗣の「Gravity and Grace」。昨秋に国立新美術館でも披露されていた作品です。野外のパブリックな空間に置かれると、印象はかなり異なってきますね。 …

【ドラマ】デッドボーイ探偵社

「サンドマン」のユニバースで描かれる作品で、ふたりの幽霊が生身の人間と関わりながら事件を解決する物語。ちなみに原題は"Dead Boy Detectives"なので、「社」という要素はない。サンドマンとの関連もさほど濃いわけではなく、低予算で仕上げられてはいる…

【映画】アンフロステッド: ポップタルトをめぐる物語

ジェリー・サインフェルドの存在感が強烈ということもあって、コメディ要素全開の作品。しかし、ググってみると、ベースになっているのは実際に起きたことだそうなので、どこまでがフィクションなのか気になってしまう。少なくとも、舞台となるミシガン州バ…

【ドラマ】反逆のネル

英国を舞台にしたファンタジーだが、話の本筋が見えにくく、登場人物の見分けがつきにくいために入り込むのに時間がかかった作品だった。追いはぎを生業とするネル・ジャクソンが、ティンカーベルの男性版のような妖精ビリーの力を借りて、弾丸をつかんでし…

【映画】ゴジラ-1.0

アマゾンプライムでの配信が始まった「ゴジラ-1,0(マイナスワン)」は、神木隆之介の演技に見応えがある。口籠りながらも言うべきことを言葉にする際の表情は素晴らしい。上陸したゴジラによって銀座が壊滅した状況を理解したときの絶叫も、日本映画にあり…

【大分―愛媛】失った流れ

2-0とリードしていたことだけではなく、特に前半は愛媛にまったく形を作らせていなかっただけに、ドローに終わったことが悔やまれる一戦だった。PKを取られた場面の判定には納得がいかないし、試合を左右するような判定をあのように軽く下して欲しくはない。…

【Netflix】Formula 1: 栄光のグランプリ シーズン6

NetflixがF1界を追うドキュメンタリーシリーズも更新を重ね、今回はシーズン6が配信された。いつものようにブランドと名誉のために動くマネーを背景とした、生々しい群像劇のように仕上がっている。トト・ヴォルフにしてもクリスチャン・ホーナーにしても、…

【北欧ドラマ】ロスト:ゾウズ・フー・キル

デンマークのドラマシリーズ最新作「ロスト:ゾウズ・フー・キル」。心理学者ルイーセを演じるナタリー・マドゥエニョはデンマークでは人気女優のようだが、今回も彼女の演技を引き出すためと言ってよさそうな展開になっていた。 コンサルタントとして警察を…

【BNLイタリア国際】大坂なおみ―ビュレル

スロースターターの傾向がある大坂なおみだが、シングルス1回戦は立ち上がりから十分に試合に入り込めていた印象。気負っている様子もなく、純粋にテニスを楽しみながら目の前の若手に臨んでいた。 ファーストセットは序盤から大坂が厳しいところに確実にプ…

【映画】哀れなるものたち

原題の"Poor Things"は、いったい何を指しているのだろうか。僕がこの作品から投げかけられたテーマは「個とは何か」だった。自らの胎児の脳を移植されたことで生命を取り戻した女性が送るのは、果たして母の人生か子の人生か。宗教的な観点でいえば「生か死…

【大分―長崎】攻め切れず、守り切る

中2日の連戦ということでターンオーバーのような体制で臨んだために、戦力は分散されてしまって攻め切れなかった大分トリニータ。それでも攻撃の形は作れていたし、結果的に長崎にゴールを許さなかったので、トータルでは前向きに捉えたい。 センターバック…

【舞台】ハリー・ポッターと呪いの子

赤坂ACTシアターでロングラン公演中の「ハリー・ポッターと呪いの子」を鑑賞して。舞台芸術の素晴らしさに感動するとともに、あらためてその奥深さを味わった。「ハリー・ポッター」シリーズは映画もすべて見ているし、原作も原語で読んでいる。もちろん、こ…

【ドラマ】フォールアウト

「三体」もそうだったが、奇想天外な世界観と複雑なタイムラインにようやくなじんできたところでシーズンが終わった。その意味では、ここまでがプロローグだったと言われても、納得できそうな気すらある。ゲームを原作とした作品ということもあって、バトル…

【U-23アジアカップ】日本―ウズベキスタン

ウズベキスタンは強かった。それはスタッツを見てもよくわかる。ポゼッションもシュート数もショッツ・オン・ターゲットもパス数もすべてウズベキスタンが優位で、ファウルともらったカードの数は日本の方が多い。序盤からフィジカルと運動量で押し込まれて…

【甲府―大分】巻き返しへの希望

アダイウトンのスキルフルなゴールで追いつかれて、大分トリニータのゲームプランは崩れたように見えた。ゴールデンウィークの連戦を手薄な選手層でカバーするために、おそらく片野坂監督は金曜日と月曜日にメンバーを振り分けた。今節のメンバーを見る限り…

【映画】グレート・スクープ

原題は"Scoop"とシンプルだが、邦題では余計な形容詞がついたことで安っぽい印象を受ける。内容としては、英国王室のアンドリュー王子をめぐる未成年買春疑惑を扱った「事実を参考にしたフィクション」で、アンドリュー王子とBBCのニュース番組でアンカーを…

【HISオンラインツアー】プリンスエドワード島

HISのオンラインツアーでプリンスエドワード島へ。30分の短いプログラムで、グリーンゲイブルズハウスに周辺の「恋人の小径」と「お化けの森」を少しだけと、効率よく見ることができました。現地は早朝で、気温がマイナス3度とのこと。森に花が何輪か咲き始…

【ドラマ】リプリー

イタリアを舞台に、3人の米国人を中心に繰り広げられる犯罪の物語。モノクロの映像で映し出されることで、心理描写に深みを与えている。そして殺害した後の遺体処理の場面に延々と尺を取り、ちょっとしたシーンも表情と小道具で緊張感を与える演出が特徴的。…