【国立近代美術館】熊谷守一展

国立近代美術館の熊谷守一展を鑑賞しました。初期の作品は絵具の油脂の影響で作品の劣化が激しいとのことで、当時の時代背景や経済力を垣間見せられます。

熊谷守一の作品は年を重ねるごとにシンプルになってゆきます。初期から中期にかけてはキュビズムを思わせるようなアプローチも見られるけれど、セザンヌのような風景画を経て「対象をシンプルに描く」手法にたどり着きます。それは、彼が何を一番描きたいのかが明確になったということで、それ以外の部分に時間も手間もかけなくなったということなのでしょう。これはまさに、ビジネスにも通じることだと思いました。

そして同時にそれは、日本画のイラストのようなアプローチに通じる対象の捉え方でもあるのだと感じました。