【MOTサテライト】2017秋 むすぶ風景

休館中の東京都現代美術館が、清澄白河と藝大で開催しているアートプロジェクト「MOTサテライト 2017秋 むすぶ風景」は、街中の店舗や住居を利用してアートのインスタレーションを展示しているものです。美術館のようなハコで見るより、いろいろな要素が加わって面白さが増しています。

秋の雨の日に人の少ないコンテンポラリーアートのサイトを訪れると、じっくり雰囲気に浸れるから好きです。特に守章の「周囲内見」は印刷所として使われていた住居に様々な音を響かせるインスタレーションですが、インクの匂いに囲まれながら水滴の音などを聞いているとイマジネーションを掻き立てられ、音や匂いが根源的に記憶と深く結びついていることを思い知らされます。

それぞれのサイトには学芸員が配置されていて、アカデミックな雰囲気です。訪れる人もアートマニアが中心なので、俗っぽさのない独特な世界になっています。清澄白河は素敵なコーヒースタンドや雑貨店なども多いので、街歩きと一緒に楽しめますよ。