【東京都美術館】ボストン美術館の至宝展

東京都美術館で開催されている「ボストン美術館の至宝展」を鑑賞しました。明らかに混雑することを想定した展示構成なのに、思ったほど来場者は多くなく、ゆっくり鑑賞することができたのはラッキーですね。ただ、なぜ来場者が少ないのかと考えてみると、この展覧会が鑑賞に当たってテーマを絞りにくいからではないだろうかと思い当たりました。

ボストン美術館の正式名称はMuseum of Fine Art(MFA)。もうかなり昔ですがボストンを訪れた際に立ち寄りましたが、あまりの大きさに思わず「デカい!」とつぶやいてしまい、ちょうど横にいた日本人女性が苦笑しながら話し掛けてくれたという思い出があります。そのように圧倒されるほどの規模の美術館だから、そこから所蔵品を薄く広く持ってくると間違いなく焦点はボケてしまうのでしょう。

今回はゴッホの作品をウリにしたプロモーションのようですが、印象派目当てで来たら物足りなさを感じてしまうでしょう。僕としての見どころは、まずはジョージア・オキーフのカラーリリー。そして東東洋の描く鹿や村上隆の作品といった「帰省組」もオススメです。「アラカルトの中からお気に入りを探す」くらいの気持ちで見るのが正解なのではないでしょうか。