#洋画

【映画】シカゴ7裁判

Netflixで配信中の映画「シカゴ7裁判」は、一部劇場でも公開されるアーロン・ソーキン監督による作品だ。裁判モノの映画やドラマ、小説などでは、たいてい被告と原告の争いを描く。刑事事件であれば、検察と弁護士という構図だ。そして大半が、その片側の主…

【映画】ドクター・スリープ

スタンリー・キューブリック監督、ジャック・ニコルソン主演の名作「シャイニング」の40年度を描いた作品ということで、WOWOWの仕込み通り「シャイニング」を見直してから観賞してみた。全般的な感想としては、この作品に何を求めるかによって、大きく評価が…

【映画】ダウントン・アビー

ドラマを見終わった後はしばらくダウントンロス症状に見舞われたので、待っていた劇場版。ただ、なかなか上映館の時間帯がうまく合わずに、アマゾンプライムでの有料配信での視聴となった。まずは登場人物の顔を見られただけで懐かしさがつのり、旧友に会っ…

【映画】イコライザー2

先日見た「The Equalizer」の続編「The Equalizer 2」をNetflixで見るに当たって、事前に「期待しない方がよい」という情報を得ていた。詳しい理由までは聞かなかったのだが、とにかく期待値を下げていてよかったと思う。最大の違和感は、前作では弱い者の味…

【映画】ゴジラ キング・オブ・モンスターズ

ハリウッド版ゴジラの中で、ラドンやモスラ、キングギドラまでが登場するというオールスター的な作品として制作された本作だが、キャストもオールスター感が満載だった。渡辺謙とチャン・ツィイーはハリウッド映画の常連だが、僕にとってはドラマで見慣れた…

【映画】アクアマン

DCエクステンデッド・ユニバースのシリーズ作品「アクアマン」は、コスチュームや仕掛けは妙に子供っぽいのだが、ストーリーはしっかりと作り込まれていて見応えがあった。子供向けという印象ではないので、神話や童話に題材を求めた結果としてプリミティブ…

【映画】イコライザー

Netflixでオススメされた「イコライザー2」が気になったので、まずは前作「イコライザー」からチェックしてみることに。デンゼル・ワシントンが元CIAエージェントの「正義の味方」として街に潜む悪を退治するストーリーは、とてもありがちだ。設定にも無理が…

【Netflix】オールド・ガード

Netflixで今週末から配信が始まった「The Old Guard」を見たが、設定が複雑で壮大なストーリーを予感させるだけに、125分でまとめるには限界があった。恐らくはシリーズ化されて徐々に全容が明らかになってゆくだろうから、本作はそのイントロダクションだと…

【映画】トイ・ストーリー4

このシリーズのすごいところは、おもちゃを主役にしたストーリーの中でしっかりとハートウォーミングな物語を紡ぎ上げて、さらにキャラクターの表情で見る者の心を揺さぶるところだ。本作も、ギャビー・ギャビーというヒールを用意しながら、彼女のトラウマ…

【映画】アナと雪の女王2

原題は「Frozen Ⅱ」で、もともと「アナ雪」と呼ばれる1作目も「Frozen」。エルサとアナをダブルヒロインとするシリーズなのだが、邦題に引っ張られてエルサがアナの脇役に見えてしまうのは残念だし、作品の本質を歪めているように思う。特にこの「2」では…

【映画】コンテイジョン

数ヶ月前に僕の周りでも話題になっていた「Contagion」だが、当時はパンデミックに対する恐れもあり、また情報過多になることを避けたかったこともあって見ることはなかった。周りの状況がだいぶ整理できてきたこのタイミングで、いよいよ見てみようと思って…

【映画】ヴェノム

この作品は、スパイダーマンではヒール役のヴェノムが主役となるが、なぜエディ・ブロックがヴェノムになったのかを解き明かす内容。その意味では、「ジョーカー」と同様のアプローチだと言えそうだ。ただ、本作はそこまで深みを持たせたものではなく、意思…

【映画】ロケットマン

つい先日「マンマミーア! ヒア・ウィー・ゴー!」を酷評する記事を書いたばかりだが、僕がミュージカル映画に求めるものは、この「ロケットマン」にあった。すべての違いは楽曲の位置づけだ。「マンマミーア~」では曲ありきで、使うABBAの楽曲が決められた上…

【映画】マンマ・ミーア! ヒア・ウィー・ゴー

前作「マンマ・ミーア」はなかなかに楽しめた作品だった印象があったのだが、期待が大きかった分、この続編は消化不良感だけが残った。何がダメだったのかというと、ミュージカル映画としての見せ方が中途半端なのだ。歌と踊りで魅せるキャスティングではな…

【映画】ドリーム

JFKの時代、そして米ソ冷戦の時代。軍拡と宇宙開発の先陣争いという中で、いまだに人種差別の真っただ中にあった米国の空気感が見事に表現された映画だった。原題は「Hidden Figures」なので、自らの夢を成就させた3人の黒人女性の主観にフォーカスを当てた…

【映画】エール!

「エール!」はいかにもフランス映画。聴覚障害の家族の中で唯一障害のない娘が、家族とのしがらみを捨てるかのように声楽のオーディションに臨むストーリーだ。パリ近郊と思われる田舎で牧場を手伝いつつ、乳製品をマーケットで売り、学校に通うという多忙…

【映画】ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド

映画に感動を求めなくてもよいし、リアリティがなくても問題ない。そもそも映画はどんなに史実に忠実に作ろうとしても結局はフィクションであって、エンターテイメントでしかないのだ。その意味で本作はいかにもクエンティン・タランティーノの風味で、痛快…

【映画】ラブソングができるまで

映画「ラブソングができるまで」は、ヒュー・グラントとドリュー・バリモアの演技だけでお腹いっぱいになる佳作だ。往年のポップスターを演じるヒュー・グラントのとぼけた台詞や歌唱、そして踊りは、いかにも昔のヒット曲で食いつなぐドサ回りの売れない歌…

【映画】アイ, トーニャ 史上最大のスキャンダル

フィギュアスケートでリレハンメル・オリンピックの代表選考を巡って起きたナンシー・ケリガン襲撃事件を、トーニャ・ハーディングの視点から描く作品。実際の証言映像や当時の演技に忠実に作られている。エンドロールでその映像が流れるので、本編と比較す…

【映画】ボルグ/マッケンロー 氷の男と炎の男

テニスの1980年ウィンブルドン選手権男子シングルスの決勝を中心に描いた作品だが、ドキュメンタリー映像を使わずに鵜役者にすべて演技させたことは、テニスファンにとってはリアリティに欠けて物足りない。ボルグとマッケンローを演じる役者は似ているとは…

【映画】ROMA/ローマ

Netflixオリジナル作品として、アルフォンソ・キュアロン監督が撮った自身の半生記のような位置づけの本作は、監督賞と撮影賞、外国語映画賞でオスカーを受賞している。時代としては1970年ごろのメキシコを扱っており、舞台となる家族は医師の家庭だが、家政…

【映画】LIFE!

この映画の序盤は、主人公ウォルター・ミティの妄想を映像化する部分がいかにもコメディで、ほかの部分の生真面目な流れとフィットしない感覚があった。しかし、ウォルターが旅に出てからは、グリーンランドやアイスランド、ヒマラヤの美しい風景の中でリア…

【映画】ある女流作家の罪と罰

落ち目の伝記作家が、有名人の手紙を偽造して古書店に売却するビジネスに転落してゆく実話をベースとした作品。シリアスな要素が強めながらコメディの風味もあり、メリッサ・マッカーシーの新境地として見応えがあった。口の悪さはお手の物だが、ブラックな…

【映画】ジュラシック・ワールド/炎の王国

前作が子供向けを意識してしまった上に、いろいろ社会的な課題指摘も詰め込みすぎていて消化不良だったことを考えると、本作でストーリーをシンプルにしたことは大いに評価できる。子役の使い方も妥当で、あくまで内容は大人に向けたものになっていた。変に…

【映画】マダム・フローレンス! 夢見るふたり

この作品の見どころは、自己流で下手くそなのに自分は名歌手と信じて疑わない金持ちマダムの役をメリル・ストリープが見事に演じているところ。ボケた天然老女という設定に、完璧になりきっている。単に表情や台詞回しというだけではなく、メイクや衣装など…

【映画】ハン・ソロ

「ハン・ソロ」はスターウォーズのアナザー・ストーリーだが、ローグワンとは異なり、スターウォーズの登場人物の前日譚として位置づけられている。スターウォーズ好きにとっては、何よりもチューバッカとハン・ソロの出会いが描かれるところがうれしい。全…

【映画】スターウォーズ/ スカイウォーカーの夜明け

エピソード9はあえて劇場では見ずに、配信を待っていた。この作品で長い叙事詩に幕が落とされたのだが、結局フォースとダークサイドは単純に1か0かという話ではないということだった。人間は誰しも、いわゆる「善」と「悪」の両面を持っている。タイミン…

【映画】スパイダーマン:ホームカミング

スパイダーマンの魅力は、近所にいる普通の男がヒーローになるという設定なのだが、この作品を見てもうひとつの面白さを発見した。それは、それなりにではあるが科学に沿った展開をしているところだ。スタテン島行きのフェリーが割れるシーンでは、スパイダ…

【映画】ベン・イズ・バック

米国の薬物依存症問題に鋭く切り込んだこの作品では、ジュリア・ロバーツとルーカス・ヘッジズが演じる母子の愛情が痛々しいほどに描かれる。ジュリアの演技も見応えがあるが、薬物依存症に何度も引き戻されながらも家族への思いを募らせるルーカスの演技に…

【映画】博士と彼女のセオリー

4年前に録画したまま放置していた「博士と彼女のセオリー」を、外出自粛の土曜日にようやく見た。この作品はスティーブン・ホーキングの元妻であるジェーンの回顧録を映画化したもので、そのせいかクライマックスに彼らの離婚が描かれるものの、非常にあっ…