【映画】イコライザー

Netflixでオススメされた「イコライザー2」が気になったので、まずは前作「イコライザー」からチェックしてみることに。デンゼル・ワシントンが元CIAエージェントの「正義の味方」として街に潜む悪を退治するストーリーは、とてもありがちだ。設定にも無理がありすぎて、フィクションというよりも学芸会的な展開なのに、デンゼル・ワシントンの冷徹な表情だけでお腹いっぱいになるくらい満足できる作品だ。

アクション映画なのだが、デンゼルが行動を起こす前の数秒間に目線を送って敵の特徴や武器の配置などを冷静に分析する。そして、感情をあまり表に出さずに敵を倒してゆく孤高の戦士がとてつもなくかっこいいのだ。正義のヒーローが出てくると、たいてい女性とのロマンスが絡むものだが、序盤で匂わせるそんな可能性をあっさり裏切ってしまうところもシニカルだ。

実は、僕にとってはその序盤の描写も心惹かれるものがある。深夜0時を過ぎた場末のダイナーにやってくる常連の客たち。夜の独特の雰囲気が、何かが起こる予感を彩る。そんな時間が、かつては好きだった。たいていは何も起きないのだが、その可能性だけでワクワクしたものだ。そんな気持ちも思い出させてくれたのは、制作陣にも同じ気持ちで夜の街を楽しんでいた人がいたのだろう。