【映画】アナと雪の女王2

原題は「Frozen Ⅱ」で、もともと「アナ雪」と呼ばれる1作目も「Frozen」。エルサとアナをダブルヒロインとするシリーズなのだが、邦題に引っ張られてエルサがアナの脇役に見えてしまうのは残念だし、作品の本質を歪めているように思う。特にこの「2」ではエルサの物語が描かれ、アナはクリストフとの恋バナを割り当てることで見せ場を作っているにすぎない。

「Let It Go」が大ヒットを果たした前作とは異なり、キラーチューンが登場するわけでもない。ミュージカル仕立てに前作以上にシフトしたのは、楽曲の不作ぶりを補う意図だったのかと邪推したくなる。吹替版を見たせいもあるのだろうが、どうも言葉のノリが悪く、盛り上がりに欠けてしまうのだ。あのような楽曲のラインナップでは、各国語に置き換えるのも一苦労だったのではないだろうか。

ストーリーは、序盤が安っぽい印象だったものの、中盤以上はディズニーらしく実在の民族や民話を模倣したような展開になり、それなりに納得して鑑賞できる状況ではあった。時間との対比では詰め込みすぎなのだが、まあこのくらいは盛り込まないとライセンス販売などにも影響があるのだろう。エンドロールが異常に長く、3曲終わってもまだ続いていたのは違和感があった。その後のオマケも、あっという間だったので…