【映画】ハン・ソロ

ハン・ソロ」はスターウォーズのアナザー・ストーリーだが、ローグワンとは異なり、スターウォーズの登場人物の前日譚として位置づけられている。スターウォーズ好きにとっては、何よりもチューバッカとハン・ソロの出会いが描かれるところがうれしい。全体的にメインのストーリーに沿っており、複数のプロットを追わなくてよいのは純粋に楽しめる。予算をかける部分を絞り込んでいるようだが、大事なところにはしっかり金をかけている。

若きハン・ソロを演じたオールデン・エアエンライクは個性の強さという意味ではやや物足りない印象だったが、ランドをドナルド・グローヴァーが演じたキャスティングは面白かった。本家のビリー・ディー・ウィリアムスを真似るような言動やもみあげ、衣装などは、本家へのオマージュと言えよう。そして、意外だったのはキーラ役のエミリア・クラーク。ちょうど今、ゲーム・オブ・スローンズも見ているところなのだが、このドラマでデナーリスを見事に演じている姿と重なり、またキーラとデナーリスの共通点も見出せるあたりにキャスティングの妙を感じた。

本作ではドロイド「L3」が登場するが、もともとスターウォーズダイバーシティインクルージョンの世界観のところ、彼女の主義主張はその王道を行っている。そんなL3あってこそのミレニア・ファルコンなのだという設定は、見事としか言いようがない。