【映画】イコライザー2

先日見た「The Equalizer」の続編「The Equalizer 2」をNetflixで見るに当たって、事前に「期待しない方がよい」という情報を得ていた。詳しい理由までは聞かなかったのだが、とにかく期待値を下げていてよかったと思う。最大の違和感は、前作では弱い者の味方でいかにも善人だったデンゼル・ワシントン演じるロバートが、暴力的で歪んだ正義感の塊になってしまったこと。まるでコロナウイルスの感染者を特定してビラを貼るような正義感に見えてしまい、これでは主人公に感情移入するのは難しい。

前作から引き続いて監督はアントワン・フークアで脚本もリチャード・ウェンクなのだが、なぜここまで路線を変更してしまったのだろうか。前作の魅力だったロバートのファイトの直前に見せる用意周到な視線によるチェックが、今回はおざなりになってしまっていた。次作にも意欲を見せているとのことだが、今回の反省を踏まえて原点回帰するのならよいが、さらに迷路に嵌まり込んでは欲しくない。ダークサイドに落ちたデンゼル・ワシントンは見たくないのだ。

前作から脇を固めていたビル・プルマンメリッサ・レオは、今回も存在感を示していた。メリッサと言えば、その昔僕がハマっていた「ホミサイド」でケイ・ハワード刑事を演じていただけに、時間が流れてお互い年をとったことを痛感したのだが… ただ、そのメリッサももう出演しないだろうから、僕としては楽しみが確実にひとつ減ってしまったことになる。