【映画】アクアマン

DCエクステンデッド・ユニバースのシリーズ作品「アクアマン」は、コスチュームや仕掛けは妙に子供っぽいのだが、ストーリーはしっかりと作り込まれていて見応えがあった。子供向けという印象ではないので、神話や童話に題材を求めた結果としてプリミティブになり、子供っぽさにつながってしまったということなのかもしれない。ニコール・キッドマン演じるアトランナが甲殻類のコスプレをしているかのような場面は、感動を誘うシーンのはずなのに苦笑を抑え切れなかった。

主役のジェイソン・モモアは、ゲーム・オブ・スローンズでもドスラク人の族長という似たような設定を演じていたが、表情や体格に備わった風格が一族のリーダーとしてのキャスティングを呼び込むのだろう。ゲースロでは残忍さ、横暴さが前面に出ていたが、本作では優しさや人間味が押し出され、より魅力的な一面を見せてくれた。

水没したアトランティスやトライデントを引き抜いた者が真の王という設定など、日本にも似たような神話や伝説が存在する。今日は「海の日」ということもあって、作品を追いながら海の持つ神秘性へ思いを馳せていた。その意味では、まじめに作品に没頭できていなかったということなのだが…