【BNLイタリア国際】大坂なおみ―ビュレル

スロースターターの傾向がある大坂なおみだが、シングルス1回戦は立ち上がりから十分に試合に入り込めていた印象。気負っている様子もなく、純粋にテニスを楽しみながら目の前の若手に臨んでいた。

ファーストセットは序盤から大坂が厳しいところに確実にプレースメントを決める一方で、ビュレルもミスがなく安定したテニスを展開する。大坂は深いところに立て続けに落としたり、バックハンドの逆クロスを華麗に決めたりとやりたいことができていた。一方のビュレルはサーブが入らない場面もあったが、レットが続いてもじれずに淡々とリカバリーしていた。

そんな中、4-3からの第8ゲームを大坂がブレーク。しかし、この後のサービスゲームでセットポイントを握りながらイージーなミスで落としてしまい、ここで完全に流れはビュレルに。悪いときの大坂の象徴である「ネットに掛けてしまうリターン」が目立ち始める。

しかし、迎えたタイブレークでファーストポイントでミニブレークされ、1-2から一気に流れを呼び込んだ。大坂が「ギアが上げた」というよりは、ビュレルに突然ミスが多くなったと見る方が正しいだろう。

セカンドセットはファーストゲームをキープされたものの、その後は一気に大坂が押し込む。ブレークポイントを握られる場面もあったが、落ち着いてこれをしのぐとビュレルに巻き返すパワーは残っていなかった。

なおみちゃんの次の対戦はコスチュク。やりやすい相手ではなさそうだが、今日のウレーにプラスしてファーストサーブがしっかり入れば、十分に勝てるはずだ。