【大分―愛媛】失った流れ

2-0とリードしていたことだけではなく、特に前半は愛媛にまったく形を作らせていなかっただけに、ドローに終わったことが悔やまれる一戦だった。PKを取られた場面の判定には納得がいかないし、試合を左右するような判定をあのように軽く下して欲しくはない。あれが昇格や降格に影響することもあるし、それによってクラブの経営が左右されてしまう可能性もある。以前からこのブログにも書いているように、J2の審判のレベルは壊滅的な印象すらあるのだから、VARよりも先に取り組むべき課題だろう。

それにしても、2-1で踏みとどまれない状況ではなかった。70分に長沢を伊佐に代えたところは、伊佐のJ出場250試合を祝う意図も垣間見え、ちょっと甘い印象を受けていた。その後に野村も下げており、余裕をかましてしまったところに綻びの端緒があったのではないだろうか。

そして、終盤のチャンスをことごとくつぶしたのは、木本の個人プレーだった。パスを出した方がゴールの迫る可能性が高い場面で、自分で行くことに固執してしまった事実は、チームとしても個人としても十分な振り返りが必要だ。似たようなことは野嶽にも言える。彼は前半からポジショニングもプレーの選択も、狭いエリアに突っ込んでしまうことが多く、ロストの原因にもなっていた。

もちろん、自分で持ち上がる選択肢は常に持ってリスクを冒さなければチャンスなど生まれないのだが、あくまでバランスの問題だ。ただ突っ込んで行くだけでは何もならない。