【USオープン】錦織ファイナリストに

少し仮眠をとって起きると、もう第2セットが始まっていた。このセットは一方的ともいえる内容でジョコビッチが取ったが、第3セットに入ると一進一退に。1ブレイクアップで進んでいた錦織が土壇場でブレイクされて追いつかれ、タイブレークに。4-0とミニブレイク2つリードするも、ここでも追いつかれたが、最後は振り切ってセットカウントを2-1とした。

第4セットはいきなり錦織のブレイクで始まり、そのまま終盤に。タイブレークを落としてテンションが下がったジョコビッチアンフォーストエラーが増えていたが、1ブレイクアップの4-3からの第8ゲームをあっさりキープしたのが大きかった。続く第9ゲームでマッチポイントが2つ来ると、2つ目をきっちりものにした錦織圭がファイナリストとなった。

いつもの大会なら、ジャイアントキリングの後の試合は淡泊に敗れることが多かったし、負傷でリタイアすることもあった。しかし、今大会は違う。コート上の動きが準々決勝に進出した8人の中で最も効率的だったらしいが、ラオニッチ、バブリンカと4時間超の熱戦を続けても体力もモチベーションも下がらないのは大きな進歩だ。バックハンドの精度が高い上に、攻める気持ちが伴っているのがポイントだろう。外から巻いて落ちるダウン・ザ・ラインを、決勝でもチリッチに見せつけてやれ!