【ロジャースカップ】錦織―バブリンカ

今年はトロントで開催されているテニスのマスターズ1000、ロジャースカップ準決勝は、錦織圭とバブリンカの対戦となった。バブリンカが1ブレイクアップで進行していたが、終盤に錦織が追いついてタイブレークへ。ここでもポイント先行していたバブリンカだったが、最後の最後で錦織の気迫に押されて第1セットを落とす。

テニスとは面白いもので、この流れは確実に第2セットに受け継がれた。錦織がいきなりブレイクし、さらに第4ゲームではあきらめて棒立ちになった錦織を前にバブリンカがまさかのミスショット。これで完全に両者のメンタルに差ができてしまい、後は錦織が無理なく押し切るだけだった。

この大会は、初戦となった2回戦ではひどい出来だった錦織が、試合を追うごとに徐々に調子を上げて来た。杉田に苦杯を喫する寸前だったディミトロフを破った錦織は、その勢いをそのままに決勝に進む。決勝の相手はランキング1位のジョコビッチトロントのスタンドは、かなり錦織びいきなのではないだろうか。メディアは煽るだろうがマスターズ1000初制覇などと気負わず、オリンピック前の最終調整くらいの気持ちで臨んで欲しい。