【世界バスケ】魅惑のチームUSA

もう「魅惑」なんてベタな形容詞を使うしかないような、アメリカ代表のバスケでした。セネガル戦ではケガで大事を取っていたウェイドも復帰して、彼らしい3ポイントを見せてくれましたよ。レブロン・ジェームズのセンスと速いドライビングショット、アンソニーの力強いプレー、さらにはクリス・ポールのゲームメイク。もう、どれもこれも宝石がきらめくような記憶に残るものでした。僕にとってのMVPは、間違いなくウェイドですね。

対するオーストラリアは、1Qこそ元ジャズで現ミルウォーキー・バックスのボガットの別人のような活躍で競り合ったものの、後は格の違いを見せ付けられる展開に。ボガットはジャズ時代はキレの悪いもたもたしたプレースタイルが嫌いだったのですが、すっかり垢抜けた選手になっていました。

さて、これに先駆けて行われたドイツとナイジェリアのゲームも、ワクワクドキドキの接戦で最高におもしろかった。ノビツキーがダンクありフェイダウェイありと如何なく持ち味を発揮してくれたのですが、終盤突然すべてが悪く回りだすところもいかにもノビツキー。そしてドイツチームも、まるでマブスを見ているような錯覚に陥るほどノビツキー次第のチームでした。彼とナイジェリアの12番アウォジョビのマッチアップは見ものでした。剛のノビツキーと柔のアウォジョビが競り合い、シュートをブロックで返し合いというシーンの満載に興奮です。最後は残り35秒でナイジェリアが追いつくチャンスにフリースローを1本外してしまい、その後もアウトオブバウンズがドイツボールとなってジ・エンド。ここでの敗退がもったいない、いいチームでした。

実は観戦する予定もなく、まさかアメリカの試合に当日券があるとは思っていなかったのですが、コートエンドの悪くない席が取れました。さいたまスーパーアリーナのファンは、盛り上がることには不慣れながらも好プレーに沸く拍手のポイントがよく、観戦していて心地よかったです。ドイツ応援団の一部はバスケファンというわけではないらしく、ドイツのフリースロー時にコールをかけて仲間から顰蹙をかっていたようです…