【ドラマ】エコー

ホークアイ」のスピンオフという位置づけだが、かなり込み入っていて、かつ政策的な意図の入り混じった内容だった。これを1話ずつ、視聴者の興味を1週間も中断して継続するのは現実的ではないので、5話一挙公開という手法は妥当としか言いようがない。一気見しても、メッセージが散漫でわかりにくかった。

主人公のマヤ・ロペスは聴覚障害を持つ上に義足、そしてネイティブ・アメリカンという非常に特異な設定として描かれる。義足という点については、演じるアラクア・コックス自身が義足を装着しているという事情もあるが、ダイバーシティを語るにはあまりに複雑になってしまった。特に僕のような日本人にとっては、ネイティブ・アメリカンの歴史や位置づけなど、わからないことが多くあるので、理解がなかなか及ばない。

結果的にはマヤの物語というよりも、「キングピン」ことウィルソン・フィスクの物語になっているのだが、それこそがマーベルの狙いなのだろう。エンドクレジットではニューヨーク市長選の動向が示されるが、ここから「デアデビル」につなげることは想像に難くない。まさかとは思うが、すっかり恰幅が良くなってセレブ感が滲み出ているマット・マードックとフィスクが市長の座を争う物語を見たいとは、あまり思えない。

ちなみに手話が含まれるために字幕は必須なのだが、その一部が切れて見えないという情報があった。しかし、1/13(土)の時点では問題なく視聴できたので、Disney+が対応してくれたのかもしれない。