【全豪オープン】ガルシア―大坂なおみ

オーストラリアン・オープンの女子シングルス1回戦、大坂なおみとガルシアの対戦はロッド・レーバー・アリーナのナイトセッション第2試合。第1試合のラオニッチとデミノーの試合が1セットオールでもつれそうな予感がしていただけに、何時に開始されるのか気になっていた。ところが、サードセット序盤でラオニッチがリタイアしたために、意外に早く試合が始まった。

最初の数ゲームでは、大坂は力まずに伸びのあるファーストサーブを決めていたのだが、ガルシアの気迫あふれるプレーに焦りが生じたのだろうか。徐々に力みが見られるようになり、動き出しの鈍さが目立ち始める。出来がよくないときの大坂は、ワイドやロングよりもネットに掛けてしまうミスが増えるが、この日もネットに引っかけるアンフォーストエラーが目についた。

ブリスベンでのプリスコバ戦よりは締まったテニスをしていたとは思うが、その分を上回るくらいにガルシアの出来が良かった。いずれにしても、シードがつかない以上は上位選手と早い段階で当たるのは必然なので、そこを乗り越えない限りポイントは積み重ねられず、プロテクトランキングが切れた後の復活はより困難になってしまう。

ガルシアにとっては、大坂はまさに「迷惑ノーシード」だったことだろう。第16シードでありながら、グランドスラムを4回制覇した選手と1回戦で当たるのは不運でしかない。それを、うまくモチベーションにつなげて、彼女らしいファイターっぷりを全開にして大坂にぶつかってきた。リターンゲームでは、前に出ながら受けるというリスクを冒してまで攻める姿勢を前面に押し出していた。