【ブリスベン国際】大坂おなおみ―プリスコバ

シーズンオフが明けて、全豪に向けた準備期間ということもあり、またユナイテッドカップも開催されている中でもあり、選手のモチベーションはそれぞれだろう。大坂なおみにとっては、出産と育児を含む長いお休みの後の復帰戦。僕としては、彼女がテニスに対してどのように向き合っているかを確認したかった。

ブリスベンの初戦はコーパッチを相手に粘られながらも、振り抜きの速いショットが要所で決まって快勝していたが、プリスコバとの2回戦はいきなりブレークしながらすぐに返される展開に。お互いアグレッシブに攻める一方で、イージーなミスも目立つという形での競り合いとなった。セカンドセットのタイブレークでは大坂に勝機もあったのだが、エースかダブルフォルトかという荒れたテニスに陥っていたプリスコバのサーブが徐々に上向いて、逆になおみちゃんは足が出なくなってしまった。

前哨戦ということを考えれば、2回戦くらいで終わっておくことも意味がある。大坂はサーブの感覚こそ悪くないものの、インのボールをウォッチしてしまったり、ネットプレーで決め切れない部分もあったので、これらを最大限修正してメルボルンに臨んでもらおう。フルセットマッチに持ち込まれずに、序盤で一気に勝負を決めたいところだ。

大坂もプリスコバも、際どいプレーには笑顔が見られ、厳しい戦いながらもテニスを楽しんでいるように見受けられた。テニスをすることに押しつぶされたような表情は見たくないので、余計なプレッシャーを感じることなく、プレーを楽しみながら持ち前の闘争心を表現してほしい。