【ウィンブルドン】青山/チャン・ハオチン―リスク/ヴァンダウェイ

テニスに流れは付き物だが、特にダブルスではそれが重要になる。流れをつかめば連続でブレークすることもあるし、手放せばリードが台無しになりかねない。ウィンブルドンの女子ダブルス3回戦、青山修子とチャン・ハオチンがアリソン・リスクとココ・ヴァンダウェイと対戦した試合は、どちらも決め手を欠く印象で展開した。青山のサービスゲームでは、青山自身の非力さに加え、ハオチンが前衛で有効なプレーができず、キープに苦しんだ。

セットオールで迎えたファイナルセットは、青山組が流れをつかみ、5-1から相手のキープで5-2となってサービング・フォー・ザ・マッチを迎える。しかし、ここから流れが変わり、一気に5ゲームを失ってしまう。青山がサービスに強みがあるわけではないことに加え、ハオチンもサーブに苦しみ、特にセカンドサーブは狙ったというよりもそこに行ってしまったという感じでラインすれすれが続く不安定ぶりで、第12ゲームでようやく何とかキープしてタイブレークに持ち込む。

しかし、ここでヴァンダウェイがダブルフォルトで流れを手放すと、青山組が一気にポイントを重ねて6-0でチェンジコート。そのまま危なげなく勝ち切った。タイブレークでは、青山のポーチが絶妙な場面で飛び出したが、この日の青山は気合い十分。集音マイクを通じて「えーい!」という日本人らしい声が何度も聞こえてきた。これでベスト8だが、青山の元パートナーの柴原もムハンマドと組んで今日の3回戦に挑む。青山と柴原のクレバーなプレーに期待しよう。