【フィギュアスケート】フィンランドGP

フィギュアスケートのグランプリシリーズ第5戦は、フィンランドエスポーで開催された。日本勢は男子の島田高志郎、佐藤駿、三浦佳央、女子の河辺愛菜、住吉りをん、坂本花織が出場した。この大会の印象を一言でまとめると、「滑らない氷に選手が苦労した」ということに尽きる。

全般的にミスや転倒が多く、そのために得点が上がらない選手が続出。ジャンプではないステップシークエンスやつなぎの部分で氷に足を取られる場面が目についた。このような場合、見た目にも氷が光らず白くなっていることが多いのだが、今大会の氷からはそのような印象は受けなかった。何がどう作用したのかはわからないが、この傾向は明らかだったように思う。

そんな状況では、爆走系の選手が有利だ。男子シングルを制した三浦佳央は、まさにこのタイプなので、持ち味を存分に出した結果といえる。昨シーズンで引退してしまったキーガン・メッシングも爆走系の典型だったが、恐らく彼がいたら素晴らしいパフォーマンスを見せてくれたのではないだろうか。

結果的に日本勢は上位に並ぶことになったが、これは選手のエントリーにもよるし、氷の状況の対応がうまくできたのかもしれない。これだけ日本選手が活躍するということは、国内選手権で勝つことが重要になるので、例年通りクリスマス前に開催される予定の全日本選手権も大いに盛り上がることだろう。