【神戸NOAHチャレンジャー】島袋将―アジドゥコビッチ

日本国内のATPチャレンジャー大会4連戦の初戦となる松山では、ダニエル太郎が決勝で敗れて準優勝となっていたが、続く神戸でも島袋将が準優勝をつかんだ。決勝をチャレンジャーTVで観戦したが、島袋は序盤に2ブレークアップとした流れをつかみ損ねてしまったことが悔やまれる。

立ち上りはアジドゥコビッチにミスが多く、特にリターンをネットにかけてしまう場面は散見されたので、おそらく島袋のショットの回転をつかめていなかったのではないか。しかし、ここが合ってきたためか、徐々に持ち前の強打が決まり始め、逆に島袋はクロスがワイドにアウトになる場面が増えて形成は逆転してしまう。こうなると、ポイントが欲しいところでサーブを決められるアジドゥコビッチに分があるのは明らかだった。

セカンドセットでは島袋がメディカルタイムアウトを取る場面もあり、精神的にもアジドゥコビッチが優位に立つ状況を作ってしまった。最後まで逆襲のきっかけを見いだせないまま、ストレートでの敗戦となってしまった。

とはいえ、今季はチャレンジャー大会で2勝を挙げており、ATPランキングも100以上上げることに成功した。若手とは言えない年齢でのブレイクと言えるが、杉田祐一ダニエル太郎もどちらかといえば遅咲きなので、まだまだここからの成長を期待できそうだ。

ちなみにクロアチア人である"AJdukovic"の読み方だが、スロヴェニアでは「J」を「イ」と読むことを知っていたので調べてみたところ、このファミリーネームの読み方は一般的にどちらもあるようだった。