ダニエル太郎のローランギャロス初戦はオコネルとの対戦。こう言ってはなんだが、日本国内のチャレンジャー大会のようなカードということもあり、お互いに勝てる相手という認識で臨んだのではないか。ところが、始まってみると、流れは明らか。ドロップショットやサーブなど、やることなすことハマっていた太郎ちゃんに対し、サーフェスの感触をつかみかねているようなオコネルはまったく歯が立たない。
ファーストセットをベーグルでダニエルが奪うと、セカンドセットもいきなりブレークしてスタート。こんな展開ながら、オコネルはフラストレーションをぶつけるようなこともなく、冷静に立て直しを図っていた。サイドラインすれすれに落ちたダニエルのショットに対して、試合を止めてチェアアンパイアを呼んでマークを確認させ、結果的に自分に有利は判定とさせたあたりは、彼の静かな闘志だったように思う。
次の対戦は、ATPランキング1位でトップシードのアルカラス。ダニエルが勝つことを予想するのが難しい相手ではあるが、本人もオンコートインタビューで語っていたように、楽しみにしている面もあるだろう。持ち味を発揮してくれれば、かつてジョコビッチに勝ったように。大番狂わせも起きるかもしれない。
