【楽天ジャパンオープン】松井/上杉―ジレ/フリーゲン

今日の楽天ジャパンオープンのハイライトは、ダブルスの松井俊英と上杉海斗だった。シングルスの日本人選手は全員が敗退し、ダブルスでヨランソンと組んだマクラクラン勉も含め、セットを取れずにコートを去っていたが、松井と上杉がファーストセットを奪取する。44歳の松井と27歳の上杉のコンビネーションには興味があったが、想定以上によくできていたのではないかと思う。

セカンドセットに入って一進一退となる中、松井はリスクを冒さずに丁寧に返すスタイルに終始。強いショットを打たないのか打てないのか、その分上杉がファイターに徹してくらいつく。上杉は反応が非常によく、当てるだけではなくしっかり振り切っていたので、ジレとフリーゲンも苦労していた様子。さらには積極的にポーチに出て、気迫を見せつけた。タイブレークに持ち込んだものの、サーブに勝るジレとフリーゲンに押し切られると、マッチタイブレークも粘りながら追いつけなかった。

試合後の松井の表情の裏にあったのは、おそらく上杉に勝たせてあげられなかった自分への悔恨ではなかったか。このレベルで戦うなら、やはりもう少しチャレンジする要素を見せて欲しかったところ。ナイトセッションのセンターコートを大いに盛り上げてくれた功労者ではあるが、やり切った感覚は持てなかったのではないだろうか。