序盤からゴファンのショットには、冴えが見られなかった。サーブもストロークも勢いがなく、高低を考えて打ち分ける西岡が押す展開となった。それでも要所を締めるゴファンがファーストセットのタイブレークを制したが、セカンドセットはゴファンの気持ちが切れる。思うようなプレーができないいらだちからか、ラケットを投げ捨てたり奇声を上げたりと、一昨年の楽天オープンのチャンピオンとは思えないプレーを見せた。
そして迎えたファイナルセット。ゴファンがブレークを先行するも、西岡が追い付いてイーブンのままタイブレークに。スタンドの観客も妙なテンションになったようで判官びいきに西岡を応援する声が徐々に大きくなる。今日の西岡は駄々をこねることもなく、終始冷静に考えたショットを繰り広げた。ネットプレーを返されても、絶妙のロブで窮地を打開する。