【ラグビー】アイルランド戦

ラグビーリポビタンDチャレンジカップアイルランド戦は、「国の代表同士の対戦」という意味のテストマッチだ。アイルランドが序盤にトライを重ねて流れを作ってしまったが、その際のラインでのボールのつなぎはスピードに乗った見事なものだった。スピードに乗って走ってくるところにきっちりパスが通り、そのまま日本選手をはねのけて突進する。これぞラグビーの醍醐味だろう。

一方の日本代表もそれほど悪かったわけではない。特に際立ったのは、LOヘル・ウヴェ。タックルを受けても簡単には倒れず、相手を引きずりながら突破を続ける。これには迫力があった。CTB松島やWTB山田、代表に復帰したFLリーチも存在感を示していたが、大事な場面でハンドリングミスをしてしまったSH流には不満が残る。

アイルランドは全体的に判断が早く、SHを介さなくても組織的な攻撃が継続していた。日本はSHを待って出したボールを受けた選手が、一瞬考えてから相手に突っ込んでゆくシーンが目立った。また、キックの多用も論議を呼んでいるが、特に炎天下の終盤にキックを蹴りこんでも、後ろから走ってゆける体力は残っていなかった。ゲームプランは大事だが、瞬時の判断とアジリティこそがより重要なのではないかと思う。