【群馬―大分】90分を見据えたプラン

灼熱の地・群馬でのナイトゲーム。どう考えても、序盤から飛ばしてくるのはギャンブルにしか見えなかった。前半は敢えて高い位置からプレスをかけなかった大分のゲームプランは、90分間動くことを想定してのものだったのだろう。DF福森を戻して天皇杯からの連戦となることもなく、フレッシュな選手で戦えたことも大きかった。

ただ、守備には不安もある。特に右サイドの岸田は攻撃では十分に貢献したが、抜かれて切り込まれるシーンが目立った。福森も竹内も、パスの判断がワンテンポ遅れる傾向にあり、詰められてバックパスを狙われる要因にもなっている。折り返しを目前にして、再構築すべき点だろう。


群馬 0-4 大分(得点:後藤3、伊佐)

<GK>
上福元 :6.5 出る/出ない、セーブ/キャットの判断よい

<DF>
鈴木義 :6  効果的なクロス入れる
竹内  :5.5 判断遅く足元に不安
福森  :5.5 ボールを受ける向きが悪い

<MF>
岸田  :6  攻めでは貢献も守備に不安
鈴木惇 :6  ルーズな中盤では本領発揮
川西  :6.5 攻守の切り替えで効果
山岸  :5.5 シュートの選択肢がない

<FW>
後藤  :8  文句なしのハットトリック
三平  :5.5 ポストでは本来の味出ない
小手川 :6.5 前線を活性化

 <SUB>
伊佐  :6  1ゴールも決定機逃す
松本  :6.5 スーパーサブとして相手の脅威に
坂井達 :6  ゲーム落ち着かせる

<監督>
片野坂 :6  妥当なゲームプランで快勝

これで大分は8位まで順位を上げたが、J2は大混戦だ。一歩間違えば一気に順位を下げかねないだけに、連敗をいかに避けるかが重要となる。その意味では、松本が復帰してシキーニョが登場するようになれば、山岸をクローザーとしてサイドハーフに起用できる。本来は岸田にしても岩田にしても不安が残るだけに、守備的な右SHの補強も考えたい。