【ラグビーワールドカップ】日本―スコットランド

厳しい展開だった。先制されながらも、まずは左WTB福岡の突破をサポートした右WTB松島のトライで追いつく。松島はFBのようなポジショニングにも見え、トゥポウと入れ替わることで相手を攪乱したのかもしれない。そして、圧巻は次のトライ。いわゆるオフロードパスをつないで、最後はCTBラファエレからPR稲垣にわたってトライ。スクラムでも勝っていたFW陣の攻撃でのしなやかさは秀逸で、特にHO堀江のターンはBKのようだった。

前半終了間際にPG失敗でチャンスをつぶしたかと思った直後、ラファエレの絶妙なキックを受けた福岡がトライ。後半立ち上がりにも、福岡が相手のボールを自ら奪ってトライにつなげる。これでボーナスポイントを得たことは大きかった。勝ち点計算の上で、スコットランドにPGやDGの選択肢を失わせ、トライを狙うしかない状況に持ち込んだ。しかし、スコットランドはここから2トライを返して追いすがる。日本は控えにレメキとマフィを入れていないこともあって、攻撃を活性化させるカードがなく、防戦一方になった。

最後は守り勝って28-21というスコアで終わったものの、堀江と具、リーチは負傷してしまったので、この一週間でどこまでリカバリーできるかが重要だ。リーチは首のようなのでスクラムに支障があるだろうし、具はマフィと似たような傷め方だったのが気になる。相手は因縁ある南アフリカだけに、可能な限りベストなメンバーを揃えたい。いずれにせよ、まずはおめでとう、ブレイブブロッサムズ!