【東京都美術館】ポンピドゥー傑作展

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今日開幕した東京都美術館の「ポンピドゥーセンター傑作展」は、単に作品を見せるのではなく、意図された文脈で再構成されたひとつの作品だと言えます。展示数は多くないが、芸術家の言葉との対比で見せる展示の深みは素晴らしく、時系列であることにも意味が籠められているのです。1945年のコーナーには作品がなく、「La vie en Rose」が控え目な音量で流れていましたが、とても象徴的な表現だと感じました。

パリのサントル・ポンピドゥーは独特な開放的で挑戦的な雰囲気がありますが、空間を広く取った展示のはそんな思いも感じられ、展示全体から訴えかけられたものを受け止められた実感がありました。僕にしては珍しく図録を買ってしまったのも、すべてを記憶に留めておきたいから。この展覧会は、必見です。

特に印象に残った芸術家の言葉を引用します。

引き受けた仕事に対して勇気、誠実さ、愛情、尊敬をもつことができるのは、エンジニアにとって、知性よりも価値ある資質である。
― ウジェーヌ・フレシネ

写真が私を捉える。その逆ではない。
Picture take me and not the opposite.
アンリ・カルティエ=ブレッソン