【文化庁メディア芸術祭】完成度の代償

東京・乃木坂の国立新美術館で今日まで開催されていた「第16回文化庁メディア芸術祭」。先週までと思い込んでいたのですが、まだやっているとわかったのでジムに行く前に寄ってみました。ここ数年は欠かさずにチェックしているので、ある意味「定点観測」ですね。

今回の展示内容は、非常に完成度の高いものが揃っていました。アート部門の大賞は、アカペラを奏でる男性が油圧ジャッキ乗り、直立したまま変化する角度の台座の上で発声する映像作品「Pendulum Choir」。エンターテインメント部門の大賞はPerfumeの「Global Site Project」で、オリジナル楽曲と振付のモーションキャプチャデータがフリーで配布され、githubによる二次創作を広げたそうです。Perfumeの統一した世界観とは異なる、自由な広がりを感じさせてくれました。

その他の作品も完成度が高く、これまでのこの芸術祭の展示にあったような「原石」のような可能性を感じさせてくれるものは見当たりません。僕がここに足を運ぶ理由は、クリエイティブな発想に触発されたいから。今回の展示は触発的ではなく、その意味ではあまり面白くありませんでした。

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