六つの個展「具体人」は、日本人のアーティストによる展示。吉原治良が提唱した「他人のまねをするな」が実践されているそうで、いかにも頑固な芸術家の思いが表出しています。マッチ棒と絵具で立体化した作品など立体と平面の境界のような作品もあり、アプローチへの挑戦が新たな表現を産むことを再認識しました。エンジニアが新しい言語を学ぶようなものでしょうか。
他にもヴェルサイユ宮殿の改修で作品が取り入れられたジャン・ミシェル・オトニエルの立体や草間彌生、李禹煥まで見られて、展示は意外に充実しています。自然採光と音漏れで鑑賞する環境は今一つではありますが、希望すれば個別に学芸員が説明してくれるサービスもあり、かなり満足度は高いです。
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