佐々木監督の地元で開催された「凱旋試合」は、評価の難しいゲームとなった。開始早々に10番を背負った高瀬が先制し前半だけで5-0と一方的な展開にはなったが、後半だけでみれば0-0だ。しかも、前半のガーナの大量失点はGKアサンテワのスキル不足によるとことが大きい。ループシュート2本とミドルシュート2本は、後半のGKドゥマヒシなら防いでいたかもしれないのだ。
後半の攻撃も悪くはなく、FW吉良と菅澤は機能していたが、ガーナのDFラインが深くなってしまったためにスペースが見出せなかった。以前から注目しているMF木龍も、下がった相手守備の餌食になってしまう。これは以前から見られた傾向で、これが続く限り彼女が代表に呼ばれるチャンスは大きくはないだろう。アウトサイドでのチャンスメイクにこだわらず、もっと中で勝負して欲しい。
今日の一番の収穫は、DF長船と北原が合格点のプレーだったこと。長船はもともとマリーゼに所属していたが、震災直後のシーズンはベレーザでプレーしていた。当時は有吉を押し退けて右サイドバックを務めていたことからも、スピードと攻撃参加の魅力は感じていた。今日の内容で、インサイドの守備もハイレベルにあることが証明されたので、なでしこJAPANにとっては心強い限りだ。
