【女子サッカー】ベレーザの厚みとNWSL

国内ではなでしこリーグが開幕し、米国ではNWSLカップ戦が終了した。ベレーザの初戦は終了間際に土光が見せたスーパーミドルでノジマを振り切り、続く仙台とのアウェイも植木のストライカーらしい2ゴールで快勝している。

今季は田中美南が神戸に移籍し、籾木も米国NWSLのOLレインに電撃移籍。それでも、まったく選手が揺らがないところは素晴らしい。植木理子と小林里歌子に遠藤純と宮澤ひなたが絡む攻撃陣は豪華だし、そこにやや下がり目から長谷川唯がチャンスメイクするのだから、相手にとっては脅威だろう。これだけ競争が激しければ、出場機会を求めてというか使われるかどうかに気を揉まずに済むように移籍しても、まったくおかしくはない。仙台のキャプテン隅田凛もベレーザ出身だ。

一方のNWSLには、日本人選手が4人参戦している。OLレインの籾木は"Nichole Momiki"で登録しているが、ワシントン・スピリットには横山久美シカゴ・レッドスターズには永里優季、そしてスカイブルーに川澄奈穂美がいる。一番存在感を示しているのは川澄で、左サイドからGKの頭を越える山なりのロングシュートを決めている。まさにクレバーなプレーだった。米国でプレーする日本人が全員が攻撃の選手ということろは興味深いが、やはり守備の方がコミュニケーションが必要ということなのかもしれない。そんな中で、ヨーロッパでがんばっているDF熊谷は特別なのだろう。なでしこJAPANが低迷期に入ってしまっているだけに、海外での活躍と国内での競争からの底上げを期待したい。