【なでしこJAPAN】アジアカップ優勝

オーストラリアに勝って、アジアカップを手にしたなでしこJAPAN。結果だけ見れば、海外組の多くを召集できない中でも勝てたことは評価してよいだろう。しかし、澤がピークを過ぎ、宮間もややパスの質が落ちていることを考えると、この大会での収穫は何だったのだろうか。

決勝と準決勝で挙げた3ゴールは、いずれもセットプレー。しかも得点者は、経験豊富な澤と岩清水だ。高瀬は前線で頑張ってはいたが得点の匂いはせず、菅澤も吉良もまだまだレギュラーを張るには物足りない。FWの底上げが見られない中、DFは一定の成果があった。スピードがなく裏を取られやすい印象だった宇津木の安定感は、飛躍的に向上していた。これは、フランスリーグで揉まれている効果だろう。そして、高さがあって前に強い川村が計算できることがわかったことも大きい。

女子の場合、国際レベルのゲームの経験値を得ることは難しい。FWや2列目の底上げをするには、国内リーグだけでは無理があるだろう。JFAも経済的に余裕はないのだろうが、競合とのマッチメイクを何とかお願いしたいところだ。今年のカレンダーでは9月の1試合しかないので、せめてあと2試合は組んで欲しい。