【なでしこJAPAN】ホスト国ドイツに勝利

北京オリンピックでは4位に終わったなでしこJAPANだが、このときも実はホスト国の中国を準々決勝で0-2で下している。ドイツは確かに強豪だが、ピークを準々決勝にはもってこない相手だけにチャンスはあるはずだった。ドイツ対日本の序盤はお互い無理をしない展開ながら、ジャッジは微妙にホームタウン寄りになっていた。日本は疲れのためか永里と宮間の動きにキレがない。そしてイングランドには後手に回ったDFも、やや不安定だった。

しかしそれでも、90分を終わってスコアレス。延長前半もなんとかしのいで、PK戦まで想定した戦いになってきた。日本は岩清水、熊谷、澤、阪口と後ろの4人がイエローをもらっており、今日のジャッジからすると、2枚目をもらわないようにすることも重要な駆け引きだった。そんな中で、妄左サイドバックの鮫島とFW安藤は、疲れもあるだろうに終盤まで良いプレーでカウンター攻撃を活気づかせていた。

そして延長後半3分、裏を狙った丸山に、岩渕と入れ替わるような体制から放った澤のパスが届く。DFを振り切ってファーサイドを狙ったシュートがサイドネットを揺らして、日本は待望の先制点を奪った。そして途中交代で入った岩渕を守備力のある宇津木に代える。キープの時間帯に仕掛ける選手は必要ないという、厳しいながらもだろうな佐々木采配だった。

そしてこの試合のMVPを挙げるなら、丸山も澤も有力候補であることんいは同意するものの、ファインセーブを連発したGK海堀だろう。イングランド戦では明らかなミスを重ね、この試合で外されてもおかしくないくらいだった。そんな一戦でこのパフォーマンスを見せてくれたことで、ベンチのベテランGK山郷もホッとしたことだろう。