【ロスコ展】五感で味わえ

千葉県佐倉市にある川村記念美術館で6月7日まで開催予定だった「マーク・ロスコ展」が、会期延長で11日までとなったそうです。僕はもともとロスコという画家をあまりよく知らなかったのですが、ワシントンDCのナショナルギャラリーとサンフランシスコのMOCAで実物を鑑賞してすっかりファンになってしまいました。

遅ればせながら、ロスコ展に出掛けてきました。あいにくの雨でしたが、かえって人も少なく、ゆったりと余裕を持って鑑賞することができてよかったのかもしれません。ロスコの作品は、カンバス一面に一色だけ塗られているように見えるものでも、実は微妙に色合いの違う部分が組み込まれていたりするのです。

白を基調とした静謐な部屋の壁四面に並べられた、ワインレッドを暗くしたような色彩の絵画。これはぜひ頭で理解しようとせず、五感を駆使して味わってほしいです。カラーセラピーのような効果なのかどうかは僕にはわかりませんが、とにかく心がゆったりして癒された気分になれるのです。

この美術館は常設もいいし、庭園や散策路も楽しめます。常設でのお勧めは、何と言ってもピカソの「シルヴェット」。少女の勝ち気そうな表情が先鋭的に描かれていて、いつもついつい足を止めてしまうのです。

http://kawamura-museum.dic.co.jp/exhibition/index.html