映画版の第1作では誤解から似つかわしくない名士にまつりあげられてしまう役回りで、それはそれでおもしろく、ラストで「画家の母」という絵画の解説をするシーンは感動的でしたが、どうにもビーンらしい展開ではありませんでした。それに比べると今作「カンヌで大迷惑(原題は"Mr. Bean's Holiday")」は、これまた誤解から巻き込まれた誘拐事件とカンヌ映画祭がうまくクロスオーバーしてのエンディングになっており、展開は秀逸です。
僕は映画を見る際には「英語耳の練習」も兼ねているのですが、本作ではセリフが少ない上にフランス語やロシア語、スペイン語などが散りばめられているので、耳の練習にはなりませんでした。とは言え、セリフを抑えたことでビーンの持つ仕草のおもしろさがまるでサイレント映画のように繰り広げられ、非常に「らしい」作りとなりました。
ビーンの映画作品はこれで打ち止めらしいですが、続きが見たくなってしまいます。アメリカ、フランスと来たので、日本とか中国のようなアジアの国で巻き起こすドタバタも見てみたいものです。
http://www.universalpictures.jp/sp/mrbean/