【NBA】マブス・勇気ある敗戦

やはりマブスのヘッドコーチ、エイブリー・ジョンソンは真っ向勝負を挑んだ。2-2のタイに持ち込まれてのアウェイの第5戦、選手は疲労のピークにある上に、最高の控え選手"6th Man"のスタックハウスをサスペンションで欠いた。彼らにはこの第5戦を捨て、ホームに帰って出直すための布石にすることもできた。しかし、第4戦の後の2日間で動きにキレを取り戻したマブスは、3Qまでは順調な試合運びを見せる。

しかし、4Qにヒートは好調ウェイドが大爆発。このクォーターだけで17点を決めてしまう。それでもヒートが簡単に勝ち切れなかったのは、シャックがフリースローを外しまくったからだ。93-93で延長に突入すると、マブスのジョップに続いてヒートのハスレムがファウルアウトする中、常にヒートが先行する展開となった。マブスは突き放す2度のチャンスを得るも、ハワードがフリースローを4本中1本しか決められずに苦境に立ってしまった。そして、ペイトンをレイアップでヒートが勝ち越せば、ノビツキーがフェイダウェイを決めて逆転。

そしていよいよ大詰めで、ウェイドが回り込んでくるところをハワードと止めに行ったノビツキーのファウルでフリースロー。ウェイドがこれを難なく沈めて、残り1.8秒ではすでにジ・エンドだ。延長で勝ったヒートに勢いがあるとはいえ、ここまですべてホームチームが勝っていることを考えれば、互角とも言える。スタックハウスの戻るダラスで迎える最終章も、目が離せない。