前作「アズカバンの囚人」ですら、小説を映画のサイズにまとめるのに苦労している様子があったので、さらに長編となるこの「炎のゴブレット」をどうまとめるのか興味がありました。結論としては、なかなかうまくエピソードを絞っているという印象ですね。ただ、ここまで編集せざるを得ないということは、小説を読まないで映画だけ見た人には、なかなか受け入れがたいかもしれないと思います。
例えば、今作には「クィディッチ・ワールドカップ」と「三大魔法学校対抗試合」というふたつの重要なイベントがあるけれど、ワールドカップはあくまでクラムの紹介に留めている。僕としてはクィディッチのシーンを見たかったけど、ここで入れたらキリがないし、一気に時間が長くなっちゃうから賢明な選択でしょう。もう１点、対抗試合でセドリックが命を落とすシーンは、あまりにあっさりし過ぎだったかな。ここでハリーが死と対面することには、後々意味があるんだしね･･･
しかし、演じている役者はすっかり成長しちゃってます。このまま行くと、このメンバーで７作目の映画化は無理だよね。それから次回作「不死鳥の騎士団」はさらにさらに長編なので、どう編集するのか、あるいは２本に分けるのか、監督の腕の見せ所でしょう。
