【映画】ブリッジ・オブ・スパイ

僕が一番好きな俳優であるトム・ハンクスの主演作ということで期待していたのですが、もっとスパイ色に強いアクションものかと思っていました。なので、序盤が妙に静的な展開だったことで、少し拍子抜けしていたくらいです。しかし、ハンクス演じる弁護士ジム・ドノヴァンの芝居がかったような弁舌は見事で、ネゴシエーションの部分だけでも見ごたえがありました。

長編映画を集中して見るのは得意ではない僕ですが、141分があっという間と感じるくらい無駄のない展開でした。そのあたりは脚本を担当したジョエルとイーサンのコーエン兄弟の力なのではないかと思います。監督のスピルバーグよりも、コーエン兄弟の色を感じました。

ハンクスと同等かそれ以上に、いい味を出していたのがロシアのスパイ・アベルを演じたマーク・ライランス。とぼけた表情と人を食った発言からは、アカデミー賞助演男優賞に輝いたこともうなずけます。英国の演劇畑で活躍していたと聞くと、なるほどと思えますね。