【ドラマ】メイヤー・オブ・キングスタウン シーズン2

ジェレミー・レナー主演の「メイヤー・オブ・キングスタウン」は、ギャングや囚人、刑務官、警察などの調整役として存在する「市長」の物語。前シーズンでもレナーが伸び伸び演技している感じは窺えたが、シーズン2でその傾向はさらに増していた。言い換えると、マクラスキー兄弟のキャラが立ってきたということで、調整役としての描写もリアリティが一段と高まった。

相変わらずギャングの抗争は壮絶で、人はあっという間に死んでしまう。ただ、主要人物はかなり派手に撃たれたり刺されたりしても生き延びるので、そのバランスは都合がよすぎる一面もある。「なんだ、生きてるのかよ」という思いと「今後の展開を考えると死ななくてよかった」という思いが錯綜するのは、キャラクターでの感情移入ができるように仕向けられているということなのかもしれない。

キングスタウンは架空の都市だが、設定はミシガン湖のほとり。僕が実際に訪れたシカゴは平和で、コンビニで落とした20ドル紙幣を高校生が拾って返してくれたことが印象に残っているのだが、いわゆる中西部を描いたドラマでは歴史的に悪がはびこる土地として描かれている。まあ実態としては、東海岸からスタートした入植がフロンティアを西に広げてゆく過程での生存競争だと考えれば、人類の歴史においては特別なことではないのだろう。