【バスケワールドカップ】日本―ベネズエラ

とにかく得点が入らないゲームだった。何をやっても、誰が狙っても外してしまう展開で、良い波が来ても長く続かない。2Q後半に流れをつかみながら、3Qはベネズエラのペース。それは4Q序盤も変わらず、僕の中では諦めムードになりつつあった。しかし、この窮地を救ったのは比江島だった。ファウルトラブルからプレータイムが伸ばせず、疲れていなかったことも幸いしたのだろう。クラッチシューターぶりを存分に発揮し、終盤の競った場面で3Pを沈めるベテランには安定感しかなかった。

ベネズエラは、高さと強さの両面からフィジカルを活かしたバスケ。ベネズエラが強化試合のアンゴラ戦以上のインテンシティだったが、日本としてはアンゴラ戦で耐えて逆転した経験も活きていたはず。焦らずに、最後の最後で自分たちのプレーを実行し、確実性を上げられたことが勝利につながった。序盤ではリバウンドを取りながら外しまくっていた吉井も2本決めてくれたので、底上げにもなったように思う。

パリオリンピック出場権獲得に、あと1勝。アジア1位は日本の他に中国とレバノンだけが可能性を残している。目指していたものを勝ち取るために、明日のカーポベルデ戦ですべてを出してもらいたい。コンディションが整わない選手もいるが、短い時間でも貢献することはできる。