【バスケ強化試合】日本―フランス

アンゴラの激しいディフェンスを体験した後に、強豪フランス相手に挑むという意味では、臆せず様々なことにチャレンジしたい一戦。1Qを見る限りでは攻撃がアウトサイド一辺倒になってしまい、3Pのアテンプトがことごとく失敗してはリズムなどつかめないオフェンスリバウンドに本気で行っていなかったことも、僕としては大いに不満だった。その点は2Qには改善されたのだが、見せかけだけのペネトレイトではなく、中でしっかり勝負した後に外に出せば3Pの確率も上がる。

幸いなことにフランスもスロースタートにつきあってくれたのだが、これは公式球への順応が全般的に遅れているということかもしれない。ロースコアゲームになった方が日本としては戦いやすいはずで、そうなるとやはり3Pの精度は上げる必要がありそうだ。ちなみに国際ルールはNBAルールより各Q2分、合計8分短いので、100点ゲームが当たり前のNBAと比較することはできない。

日本の守備はところどころ集中が切れる場面が見られたが ノープレッシャーで3Pを打ったら難なく決めてしまうのがフランス。ワールドカップ本戦でも同様だが、一瞬ベンチに目をやるような行為も危険だ。フィジカルの強度に差があることは如何ともしがたく、ファストブレイクからのダンクを軽々とブロックされてしまった際の馬場の茫然とした表情は象徴的だった。比江島はよいプレーを見せていたが、ゴール下で勝負を仕掛けながらつぶされてしまった場面で、「悔しさ」ではなく「やっぱりダメだったか」という表情だったことは残念だ。

アンゴラ戦でも活躍していた富永だったが、この日もポイントとなるプレーを連発。個人的に今日の試合で両チーム合わせて最もインパクトのあったプレーは、富永のフェイダウェイと呼んでよいショット。かつての名選手カール・マローンほどの迫力こそないものの、あの場面であれを決めるセンスに期待が膨らむ一方だ。