【バスケワールドカップ】ドイツ―日本

とにかくシュートが入らない日本に、終始フラストレーションの溜まるゲーム内容だった。3Pが6/35ならFGも23/65、さらにはFTまでもが11/17では、ドイツに対する勝機は見出せない。せめてFTだけでも全部入れていれば12点差なので、もっと別の展開にはなっただろう。

そんな状況を引き起こしたのは、シュートタッチ云々というよりドイツの堅いディフェンスだ。パスコースすら見つけられなくなるような守備に、日本は連携を消されてしまう。ボールを回しているうちに自分たちが焦ってしまい、結果的にショットクロックバイオレーションというシーンすらあったほどで、可能性の低いアウトサイドから打たざるを得ずにオフェンスリバウンドにも入れない展開が特に序盤に目立った。

それにしても、富樫にしろ河村にしろ、まったく自分のプレーができなかった。ゲームメイクもできなければ、自分で打っても外しまくる。PGがFTを外したりエアボールをやらかしたりしては、流れを変えることは不可能だ。ここまで悪い流れにしてしまったのは、モチベーション・マネジメントの失敗なのではないかとすら感じる。地元開催の大会の初戦で、妙な気負いをほぐすような動機付けができなかったのだろうか。

期待していた富永も不発で、流れを変える選手がいなかったことも痛い。スターターが不調で代わって出てきた選手が、打った瞬間に外れたとわかるような3Pしか打てないのでは、流れは変わらない。クラッチシューターという意味では、馬場がその役割をこなしていたようには思うが、渡邉と馬場に頼り切りでは40分はもたない。比江島や富永に、その役割を期待したいところだ。