【バスケ強化試合】日本―アンゴラ

「逆転勝ち」と「渡邊雄太の負傷」だけが伝えられた試合だったが、DAZNで見逃し配信を見てみると、だいぶ違う景色が見えてきた。一番気になるのは、とにかくシュートタッチが合っていないこと。ボールが手を離れる瞬間に、これはもう入らないとわかるくらい、絶望的に合っていないのだ。それでも逆転できたのは、アンゴラがファウルを重ね、チームファウルが5つに達したことで得たFTをしっかり決めたからだ。その前提として、序盤からアンゴラの厳しいディフェンスに苦しめられていたので、この形でひっくり返せたのはチームとしての戦術の勝利だろう。

アンゴラが早いタイミングからオールコートプレスを仕掛けており、なかなかバックコートを出られない場面もあった。出たはよいがラインすれすれのところでドリブルしていることもあり、バックコートバイオレーションを心配していた。しかし、逆に相手にプレスをかけてバックステップさせて、バイオレーションを取らせたディフェンスは見事だった。

サッカーでもバスケでも僕が一番嫌いなプレーは、チームが苦労して前進させたボールをいとも簡単に下げてしまうこと。この試合の序盤にも、そんなプレーが散見された。終盤に点差を考えてということなら納得するが、強化試合でビハインドという状況で「ここまでやれば、とりあえずいいだろう」という意識は残念だ。

この試合で僕の目に留まったのは、富永と川真田。馬場からの意表を突いたパスを受けて決めた3Pは素晴らしいの一言。川真田は若干ムラはあるものの、しっかり体を張っていたが、特に相手にトラベリングをさせたディフェンスが光った。日本(沖縄)とフィリピン、インドネシアでの3ヶ国共催となったワールドカップでの活躍を期待しよう。