「リンカーン弁護士」のシーズン2は、シーズン1よりエンタメに徹している印象で、2人の元妻や娘らとの人間関係もさらっと描いている。シーズン1では「カタブツ感」が強かったミッキーも、すっかりなじんできた。シーズン2は、冤罪を掛けられたレストランのオーナーシェフであるリサを巡る物語だが、ミッキーとのロマンスを見せながらもリサの怪しさを漂わせて続けているところが、シーズン全体に対する伏線となっている。最後のオチは、なかなかうまい仕掛けだった。
見どころは法廷シーンだが、休廷の判断はシビアにする一方で歯医者に行くために開廷を遅らせる判事もいかにもだが、高飛車な態度で「後出し」を続ける検事アンドレアを演じるのは「シカゴ・メッド」ではエイプリル役のヤヤ・ダコスタ。「シカゴ～」では正義感に燃える若手看護師というイメージだったが、本作ではアクの強いエリート検事を嫌味満点な演技でこなしている。ちょっとした目線の動きにもこだわりが感じられ、ヒール役としての起用は成功したと言えるだろう。
最終話では、次に続きそうなシチュエーションになり、具体的な事件も示される。まだ更新情報は出されていないようだが、期待したいところ。ここまでは気配すら感じられないが、原作では異母兄弟であるはずのボッシュ刑事との絡みもぜひ見てみたい。その場合は、お互いの娘を介してということになりそうな気がしている。
