【ドラマ】ペリフェラル

アマゾンプライムで配信中のドラマ「ペリフェラル」は、「ウエストワールド」の製作陣が手掛けていることもあって同じ系統の作品に仕上がっている。直観的に楽しみにくいというか、小難しい設定が多すぎて全体像を理解しにくいのだ。時間軸を越えて展開するという部分も、最近はありがち。マルチバースとか時空移動とか、非日常感があってSFとしては扱いやすいテーマなのだろうが、そろそろ使い古された感覚も強くなってくる。プロットが切り替わったときに、衣装や色調などで変化をつけていることは理解するものの、真剣に見ることを強要されているようにも感じる。

戦争で左腕と両足を失ったコナーの役はイーライ・ゴリーが演じるが、イーライ自身は健常者であり、CGや特殊効果を駆使して障害を持つ姿を作り上げている。見た目にはまったく違和感がないし、イーライの演技も障害への苦悩やトラウマを抱える様子を見事に表現していて、本当に素晴らしい。ここが一番の見どころといっても、過言ではないだろう。

配信中のシーズン1はかなりの余韻を持たせた状態で終わったが、シーズンの更新はまだ発表されていない模様。続きをぜひ見たいかと問われたら、微妙としか答え様がないものの、このまま終わってしまうのは残念な気もする。「ウエストワールド」も途中で見るのを止めてしまったが、本作も止めるなら自分の意志でしたいものだ。